4月23日ヤクルト戦での宇草選手のホームランすばらしかったです。
菊池選手と矢野選手の二遊間は鉄壁です。
今年も毎日カープの試合が見られて幸せです。
そんなこんなで、
今年もフィラリア予防のシーズンがやってきました。
・もうフィラリアなんて過去の病気!
・一生懸命予防しなくても大丈夫!
と考えるオーナー様も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、
いやいや、
全然そんなことありません!
フィラリアはきっちり予防しないといけない感染症です。
フィラリアは過去の病気なんかではありません。
フィラリアに感染したからといってすぐに命に関わるわけではありませんが、ジワリジワリと犬の体をむしばんでいきます。
~感染から時間が経過すればなにかしらの症状はでます。そして命に関わります~
一度感染すると心臓に寄生したフィラリア成虫を駆除することは困難なので、予防薬を通年投与してこれ以上の感染を防ぎながら成虫の寿命を待つしかないのが現状です。
さすがに、
フィラリア感染からの大静脈症候群の犬を診察するのは年に1例あるかないかです。
しかし、
フィラリア感染と診断する犬は年に10例以上存在します。
~当院のフィラリア検査では直接法と抗原検査法を同時に実施しています。直接と抗原検査どちらも陰性だったとして、(オカルト感染も想定して)さらに心臓エコー検査まではルーティンで私はしていません~
このことからもわかるように、
やっぱり(少なくとも高知市では)犬フィラリア症は過去の病気なんかではありません!
なので、
犬フィラリア症を予防薬によって確実に予防しましょう!
薬なので副作用が気になるところですが、
特別な状況を除いてフィラリア予防薬に大きな副作用はありません。
~20年近く獣医師をやっていて予防薬による副作用を一度も見たことがありません~
~おやつタイプ食べたら吐く、そもそも食べないというようなトラブルはたまにあります~
フィラリア検査してからの投薬であればなおさらのことです。
とにもかくにも、
どこの動物病院でもいいので獣医師の診察のもとでしっかり予防していただきたいと思います。
現在、犬フィラリア症は治療する病気ではなく予防する病気です。
教科書的には、
・蚊をみて1か月後から予防開始→蚊をみなくなって1か月後まで予防する
・気温がどうのこうのといった話
がありますが
学術的なことはこの際おいといて、
高知県では最低でも4月から11月、場合によっては12月まで
万全を期すなら1月から12月、つまり通年
きちんと予防薬で予防していただきたいと思います。
イヌのフィラリア予防薬
イヌのフィラリア予防薬には、様々なタイプがあります。
よくあるタイプの月に1度飲むお薬、フロントラインのように皮膚に塗るスポットタイプのお薬、年に1度注射で予防するお薬。
~月に1度飲むお薬にも錠剤タイプ、チュアブルタイプ、おやつタイプといったバリエーションが存在します~
そして、
フィラリア予防だけではなく、腸内寄生虫駆除・ノミダニ予防駆除もまとめてできるお薬=オールインワンのお薬。
~CMでおなじみのネクスガードスペクトラさんやクレデリオプラスさんはそういうオールインワンのお薬です~
思いつくだけでこんなタイプがあります。
当たり前ですが、
どのタイプを選んだとしてもフィラリア予防できる点は共通です。
投与しやすさ、利便性、嗜好性、価格、付加価値(ノミダニ予防駆除もできるみたいな)などを考えて予防薬を選択していただければと思います。
ちなみに、
当院では、月に1度飲むおやつタイプの薬が今でも圧倒的主流です。
たしかに、
オールインワンのお薬を希望されるオーナー様は年々増加傾向にありますが、全体からいえば少数です。
~ネクスガードスペクトラさんについては指名買いされるオーナー様が圧倒的多数です~
↑当院に在庫しているネクスガードスペクトラさん。ワンシーズンまとめて購入していくオーナー様のほとんどが「えっ!?」と驚くような価格のフィラリア予防薬です。いろんな点でフィラリア予防薬界のiPhoneって感じです。
フィラリア予防注射
ここからは年に1度の注射でフィラリアを予防できるお薬の準備が今年度も準備できましたよ!というお知らせになります。
↑毎年恒例のプロハート12の写真。年々衰え行く筋力を憂いながら今年も薬剤調整しました。この調整にはほんとに力がいるんです。おおげさではなく…ドロドロです。
↑ドロドロの液体を均一に混ぜるために電動マッサージ機を使ってみたのですがなんかいまいちでした。微細な高速振動がちょうどよさそうと思ったのですが…
めちゃくちゃかんたんにフィラリア予防注射のメリットを考えると、
飲み忘れなくフィラリアを確実に通年予防できること
だと思います。
なので、
(きちんと年に1度注射すれば)予期せぬフィラリア感染の可能性を排除できます。
フィラリア予防期間は最低でも4月から11月、場合によっては12月までと書きましたが、年々温暖化がすすむ世界のことを考えると「絶対、真冬に感染しない!」とはいいきれません。
万全を期した通年予防も考える時期に入ってきているかもしれません。
そういう点でフィラリア予防注射はけっこういいのかなぁと思います。
次にデメリットを考えると、
注射することによる有害な副反応がおきるかも?だと思います。
予防注射の有害事象というのは、かなり稀ではありますが可能性としては0ではありません。
~とはいえ、フィラリア予防の注射(プロハート12)における重篤な副反応を当院では経験したことがありません~
ワンちゃんの年齢、全身状態、アレルギー歴などなどを十分に考慮した上での注射が重要になります。
どんな犬にでも注射できるわけではない!という点もデメリットかもしれません。
当院では1年に1度のフィラリア予防の注射(プロハート12)を積極的に推進しているわけではないのですが、オーナー様の希望があれば対応できるように準備しています。
具体的に言うと、
当院では毎年4月5月にフィラリア予防の注射(プロハート12)をいつでも予約なしで注射できるように準備してあります。
~6月くらいまで対応できる年もありますが…~
最後に何があっても伝えたいことは!
フィラリアを予防しよう!というオーナー様の気持ちが犬の命を守ることにつながる!
ということです。
予防できる病気は確実に予防するという姿勢が大切だと思います。