2025年5月14日に掲載したイヌのフィラリア予防~2025年度~でカットした文章を公開します。
実は、
2025年5月14日の記事中では「フィラリアがなんなのか?」ということもダラダラ書いていました。
原稿を全部書き終わった後、通しで読んでみて
「今更こんなこと書く必要がある?」
「本編の流れにあわんな!場違いや!」
と思ってカットしました。
そのままお蔵入りでもよかったのですが、もったいないような気もするので本編カット部分を公開します。
興味のある方は閲覧してみてください。
~カットされる程度のものだというのをお忘れなく…~
読めば、
「あぁ、そりゃカットするわ」
と思うはずです。
①ミクロフィラリアから始まるストーリー
犬フィラリアがどんな感じで成長してどんな感じのライフサイクルを送っているのか?
かんたんに説明してみます。
フィラリアってどんなライフサイクルかな?
犬に寄生したフィラリアメス成虫はミクロフィラリアを産み出します
~ミクロフィラリアはフィラリアの赤ちゃんみたいなものです~
↓
ミクロフィラリアは犬の体内でなんの成長もせずにろいろいしています
~末梢血中にもミクロフィラリアはいます~
~ろいろいとは「あんぱん」でもおなじみの土佐弁です。うろうろするって意味です~
↓
「ぼくはこの環境ではろいろいしかできん。このままでは成長できないんだ…」
「次のステージに誰か連れてってくれんかな」
↓
そんな中、蚊が犬によって行きます
↓
ブ~~ン、あらよっと
↓
犬に蚊が止まった!
↓
ちっくん!
↓
蚊が吸血している
↓
その時、ミクロフィラリアがここぞとばかりに蚊の体内に入ります
↓
「渡りに船や」
↓
蚊の体内のミクロフィラリアは今までが嘘のように脱皮・成長をはじめます
↓
第1期幼虫=ミクロフィラリア→第2期幼虫→第3期幼虫
↓
蚊の体内では第3形態まですすめるのです
↓
しかし、ミクロフィラリアは蚊の体内では第3期幼虫までが成長の限界です
↓
「大人になるための場所があるんだ!約束の地を目指すんだ!」
↓
「大人になるには犬の体内にもどらねばならぬ!」
↓
そう思った第3期幼虫は犬の体内にもどるチャンスを虎視眈々と狙っていきます
↓
そんな中、蚊(第3期幼虫インストール済)が犬によって行きます
↓
ブ~~ン、あらよっと
↓
以下、略(上記あらよっとのくだりと同じ)
↓
その時、蚊の体内の第3期幼虫が犬の体内に侵入します≒フィラリア感染
↓
「日照りに雨や」
↓
第3期幼虫は約束の地(=肺動脈)を目指して旅をはじめます
~皮下組織、筋膜、静脈、右心室などを訪ねながら~
↓
約半年にもわたる旅の果てに辿り着いた肺動脈
~旅を通してたくましく成長したその体は20㎝以上の長さになります~
↓
大人になったフィラリアメス成虫はミクロフィラリアを大量に産み出します
↓
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こんなに長々書く必要があるのか?と思いますが、以上がフィラリア成長のストーリーになります。
➁ChatGPTに描いてもらおう
フィラリアのライフサイクルを文章だけで書いたのですが、けっこう読むのが面倒だしわかりづらい気がします。
「イラストでもあれば少しは違うのになぁ」
「でも絵下手だし、どうしようもないなぁ」
「じゃあそれならChatGPTに頼もう」
ということで、
適当に絵を描いて、指示をだしてChatGPT様に見やすく描きなおしてもらいました。
フィラリアのライフサイクルをかんたんなイラストにするとこんな感じです。
↑あまりに簡易的なイラストです。上のストーリーといっしょに見たら多少わかりやすいかもです。
非常にわかりやすくなったように思います。
ただ、
・蚊がデカいなぁ、遠近法?
・第1期~第3期、でっかくなったりちっちゃくなったりしてる
~第3期いちばんちっちゃい…~
・排水溝で絡まった毛のような蚊
・四角い心臓
・フィラリアって名前の犬みたいな配置
(元の絵が下手すぎたり、ChatGPTにきちんと指示できなかったりと私が全て悪いのですが)
このイラストを見るとChatGPTも完全ではないなぁと思いました。
③ミクロフィラリアを見つけたらいいのか?
上記を読んでも分かるように犬の体内にミクロフィラリアがいることを確認できればフィラリア症を診断できます。
ただ、それがいないからと言ってフィラリア症を否定できません。
なぜならば、
・オスのフィラリアだけ寄生している
・メスのフィラリアだけ寄生している
・年寄りのフィラリアで繁殖できない
・まだ、幼いフィラリアばかりいる
こんなことなどがあるからです。
ということで、
当院のフィラリア検査ではミクロフィラリアを見つける検査だけでなく抗原検査も同時に実施しています。
~直接と抗原検査どちらも陰性だったとして、さらに心臓エコー検査までルーティンですることはしていません~