血液化学検査について
当院ではほぼ1年前から、フジフィルムさんの動物用臨床化学分析装置・免疫反応測定装置「富士ドライケム」を新規導入しています。
従来はアークレイさんのスポットケムを10年以上使っていたのですが、いろいろと測定したくても測定できない項目が増えてきたために新規導入することになりました。
↑これが当院の動物用臨床化学分析装置です。
富士ドライケムの導入によって、今までは外注検査(結果がわかるまで3~5日かかる)でしかできなかったCRPや膵臓特異的リパーゼなどが、院内で即時に測定できるようになりました。診断から治療までが院内でスピーディーに行えるようになり、治療成績もグングンアップするようになりました。
↑これが当院の免疫反応測定装置です。
免疫反応測定装置の導入は当院においては画期的で、ホルモン系統の定量検査が院内ですぐに結果がわかるようになりました。
内分泌疾患を疑う症例に対して、すぐに診断できるようになったことはオーナー様にとっても、大変有益なことだと思います。甲状腺機能低下症・亢進症、クッシング症候群という内分泌疾患も即座に診断できるようになっています。
あと、私個人的にはネコちゃんの炎症マーカーであるネコSAAの院内測定ができるようになったこともすごくよかったと思います。非特異的な症状の多いネコの各種リンパ腫を早期発見するのにも役立っています。
↑これが当院に昔からあるスポットケムです。
ずっと使っているスポットケムですが、今でも現役で働いています。コンパクトな装置なうえに操作も簡単なので非常に便利です。あと、フルクトサミンが測定できるというのも大きな利点です。糖尿病診断・治療の管理に重要な測定項目であるフルクトサミンを院内測定できるという点ですごく重宝しています。
これらの測定装置を使用しながら、スピーディーな診断・治療をしていきます。