超局地的ミニマム歴史スペクタクルの始まりです。
当院は院長の話から推測するに高知県高知市での開院から46年ほど経過しています。あと4年で半世紀です。
開院当初は、あまり動物の診断・治療に力をいれる時代ではなく、それこそフィラリアの予防薬すらないような時代です。獣医療の夜明けみたいな時代だったのではないかと私は推測しています。どういえばいいかわからないですが、お家の残り物をワンちゃんネコちゃんが食べていたような時代だと思います。ごはんに味噌汁などでしょうか。
よく院長が話をしていることなのですが、オスのネコちゃんの尿閉(おしっこ詰まり)もほとんどなかったようです。昔のネコちゃんはとにかく尿道が太かったという話はよく聞かされます。アレルギー疾患も皆無に近かったようです。
このような時代から地道に大きく病院をひろげることもなく、できる仕事を確実に欲張らずに休むこともなく実直に継続してきた院長は大変尊敬のできる存在です。
こんな感じの当院ですが要所要所で作られたさまざまな資料をきちんと保存しています。
歴史資料として、当院開院の時の新聞チラシを公開します。
う~~ん、一周回って斬新に見えますね。令和の時代にこのA4用紙を開院のすばらしき第一歩に社会に問いかけたら相当のインパクトをあたえるのではないかと思います。
当院は桟橋動物医院として産声をあげていたのです。その後、桟橋動物病院に改名しています。桟橋という未開の地で、桟橋という冠を称して、桟橋で勝負する覚悟が伝わってきます。
↑たぶん、当時はこれくらい重症感がないと動物は病院に連れていかれることはなかったんじゃないかと思います。渾身のイラストです。
氷嚢らしきものが時代を物語っています。たぶん令和の子どもさんは氷嚢なんて知りません。表情も非常につらそうです。
↑どちらのイラストもこの影が印象的ですね。眼が何かを訴えかけてきます。病院でなんとか治療をしたい衝動にかられます。
これらのイラストとイラスト下の「新しく動物医院が開設致しました!」という希望の文章が、うまい具合に陰と陽で対比されていて、これはこれでインパクトがあって効果的だと思います。
ちなみに現在の桟橋動物病院で使用しているイラストが
↑になります。ずいぶんと時代に迎合しましたね。いちおうバックグラウンド設定としてこの子たちの前前前世が開院の時の子たちというのは考えているのですが。まあ、豆知識です。
イラストの差は藤子・F・不二雄先生の初期ドラえもんと、現代の水田わさびさんの声のアニメドラえもんとの差みたいなものですかね。
ということで、今回は当院の歴史資料の一つをひもといてみました。
当院は、これからもできることを地道にコンパクトにホームランを狙わずにこの潮江地区で診療していきたいと思います。