イヌとネコのマイクロチップ装着

 当院でもワンちゃん、ネコちゃんへのマイクロチップ装着(埋め込み)を実施しています。

 内容は薄いですが、今回は「こんな感じで実施しています」という紹介になります。

 数年前くらいからマイクロチップの装着を依頼されるオーナー様が増加してきています。

 マイクロチップ装着のメリットというのは、Google様で検索すればたくさん書かれています。ここではメリットを詳しくは書きません。

 人間のように言葉を発することができない動物にとって、マイクロチップは個体識別の重要なアイテムになってきます。マイクロチップ装着によって得られる15桁の固有の番号によって、その動物の様々な個体情報、飼育者情報を社会で共有できることが最大のメリットなのではないかと思います。

 逆にいえば15桁の番号と、個体情報を紐づけておかないとそのメリットはほとんどなくなってしまいます。マイクロチップ装着した後は必ず飼育者情報や動物情報をデータベースに正確に登録する必要があります。

↑当院のマイクロチップリーダー。古い機種なのでけっこう大きいです。ポケットサイズと果たして言えるのか…。個人的に電池フタがネジ式なのでここが多少不便かなと。 

 マイクロチップ装着時は専用のインジェクター(チップ注入器)を使用します。パッと見、針が太いなという印象は持たれるかと思います。「これは痛そうだな。かわいそうだな。」と感じるオーナー様もいらっしゃるかと思います。

↑専用のインジェクターはこんな形です。オレンジのキャップがベクトンさんのロードーズみたいですね。

↑キャップを外すと太めの針がでてきます。マイクロチップを内包しないといけないのでどうしてもこの太さになります。

 とはいえ、ネコちゃんもワンちゃんも装着時にそれほど苦痛を感じているようには見えません。私が装着してきた経験上の話ではありますが。

 装着自体、私は一瞬で実施するので、横で見ているオーナー様が「えっ終わったの?」「なにも見えなかった」とよくおっしゃられます。なにが起こったのかわからない感じ、自然な流れで装着しようと私は思っています。

 苦痛を感じていないように見えるとはいえ、たしかに刺さる一瞬は痛みをともなうと思うので、針の進入角度、速度、場所、注射までの動物への声かけなどなど、様々なテクニックで動物達の苦痛をすこしでも減らせるよう日々精進しています。

↑装着前後にオーナー様の前で必ずリーダー読み取りチェックをします。二重装着、装着ミスを絶対避けなければいけないからです。きちんと頚部背側に装着します。

 もちろん、避妊・去勢手術を検討されているオーナー様には、手術の麻酔時にマイクロチップ装着をおこなうように提案しています。

 去年くらいから動物ID普及推進会議(AIPO)のデータベース登録も当院から高知県獣医師会を通してできるようになっているので、データベース登録のオーナー様の面倒な手続きもかなり軽減されています。

↑装着後は獣医師、オーナー様双方で登録書類を作成します。ここ最近は必ずしも印が必要ではなくなっています。オーナー様のサインでも大丈夫です。

 当院では、マイクロチップ装着も予約なしでいつでも可能(稀にマイクロチップ在庫切れもありますが)ですので、もし検討中のオーナー様がいらっしゃいましたらご相談ください。

 なお、登録後に引っ越しした場合は、必ず日本獣医師会に変更届を提出してください。

猫の情報
2021年07月03日