ネコのさくら耳

ネコのさくら耳について

当院でのネコのさくら耳(耳のV字カット)について捕捉は下にあります。最新の記事なのでぜひ閲覧してください。2022年7月13日に加筆です。


 当院でも、野良ネコちゃんのさくら耳(耳のV字カット)の施術をおこなっています。

 さくら耳(耳のV字カット)は、不妊(避妊)・去勢手術を受けている「しるし」になるものです。この「しるし」がない場合、何度も捕獲され、麻酔をかけられるリスクが野良ネコちゃんに生じてしまいます。

 当院ではさくら耳の施術は、どちらかというと美容外科に通じるものと思っているので、なるべくきれいに形成できるように努力しています。

 そのため、野良ネコちゃんの耳のカット全頭に高周波ラジオ波メスを使用しています。

↑当院の高周波ラジオ波メス

 高周波ラジオ波メスを使うと

きれいに、切れ味鋭く、すばやく切れる!

よって、イメージ通りに施術できる!

電気メスと違いこげつきもなく、皮膚組織へのダメージ少ない。

はさみ、通常のメスと違って出血すくなく、カットが繊細

 このようなメリットがあるので高周波ラジオ波メスを使用しています。

 耳というのは、だれもが目に入る場所なので、なるべくきれいに形成できるようにします。

 実際、出血もほとんどないので止血作業もほぼ必要ありません。

 施術の前に患部を消毒して、切開線をいれます。

↑切開ライン

 この切開線通りにきれいに形成できます。

さくら耳のネコちゃんは、一世一代の命を懸命に生きています。やさしく見守って、私たちと共に幸せに生きていけるようにしたいと思います。

 野良ネコちゃんの不妊(避妊)、去勢手術の後にさくら耳施術をご希望の場合は、遠慮なくお申し付けください。


ここからは2022年7月13日に加筆

当院でのネコのさくら耳(耳のV字カット)について捕捉

ACジャパンさんの「HELLO 地域猫!」のCMを最近よく目にします。

そのCMではワールドクラスのキティちゃん(ハロー略)がローカル代表の地域猫ちゃんのさくら耳(耳のV字カット)を紹介していました。

キティちゃんと地域猫ちゃんの毛色の対比が印象的なCMでした。

立派なリボンで飾られた真っ白なキティちゃんがまぶし過ぎました。

そんなこんなで、

ネコのさくら耳はなんのためにするのかというのは、この記事の最初にも書いてありますしGoogleさんに聞けばすぐにわかります。

かんたんにいうと、

さくら耳(耳のV字カット)は避妊・去勢済みの「しるし」です。

この「しるし」がないと

避妊・去勢をしているかどうか分からないので、
「しるし」がないノラ猫ちゃんは、地域猫活動の中で

何度も捕獲・麻酔・開腹される事になります。

このようなことがないようにさくら耳(耳のV字カット)をしています。

さくら耳(耳のV字カット)に否定的な意見もありますが、

あくまで、

さくら耳(耳のV字カット)は猫ちゃんの穏やかな生活を守るための施術です。

人と猫が幸せに共生するために必要だと私は思っています。

とはいえ、

 さくら耳(耳のV字カット)は耳の形態を損なうものなのでさくら耳に代わる誰にでもすぐに分かる「しるし」が何かあればとは思うのですが、現状よいアイデアが私には浮かびません。

 以前は、猫の耳にピアスをするという「しるし」もありました。ただ、時間経過とともにピアスの部分が炎症を起こしたり化膿することがあったために今では猫にピアスという「しるし」は使用していません。

 マイクロチップを活用すればいいのかな?と思ったことがありますが、パッと見で判断できないし読み取り機がないとわからないので現実的ではないと思います。

さくら耳(耳のV字カット)に勝る「しるし」が今のところないというのが現状です。

さくら耳(耳のV字カット)にした後は大丈夫?

 ちなみに私見ですが、さくら耳(耳のV字カット)はサステナブルな「しるし」と思います。

耳をV字カットした後にカット部分に炎症や化膿といった術後トラブルが発生したのを私は見たことありません。

耳介の形が変わるので、集音能力が落ちたり、感覚がにぶるという可能性はあると思うのですが日常生活に支障がでるほどのものではないと思います。

地域猫活動をしている方のお話からも、さくら耳にして「猫の様子が変になった」という話は聞いたことありません。

1000頭以上の当院でのさくら耳(耳のV字カット)施術の中で術後数年にわたって問題になった例はありません。

さくら耳(耳のV字カット)は痛そう?

 さくら耳(耳のV字カット)にする時に痛そうというイメージを持たれる方もいますが、たしかにそういうイメージを持たれても仕方ないところはあると思います。

しかし、当たり前ですが全身麻酔かつ疼痛管理された状態で獣医師によって施術されるものなので「痛み」というのはほぼないだろうと思います。

当院では高周波メス(エルマン)を使用して施術するために、大部分の例で無出血で焦げ付きのない施術をしています。

猫 さくら耳 V字カット

↑施術直後のカット面。エルマン使用により無出血かつ組織損傷のないカットができます。切れ味も鋭く、素早い施術が可能になります。

施術時間は5秒程度なので術中の「痛み」という心配はそれほどいらないと思いますし、術後鎮痛もあるので術後の痛みの心配も過度にしなくてもよいと思います。

避妊手術・去勢手術の疼痛管理がきちんとできていれば、セットで実施する耳カットの痛みの心配はいらないと思います。

左右どちらの耳をV字カットするのか?性別で違いは?

 基本的にオスが右耳、メスが左耳のV字カットという慣習はあるようですが、特に統一見解はないと思います。どっちにしなきゃだめ!という強制力はないと私は認識しています。

高知県・市で実施されているネコの不妊去勢手術費用の補助制度においても左右の指定はありません。

「しるし」は必要ですが、どちらの耳に「しるし」をつけるかは獣医師の裁量になります。

左右どちらに「しるし」をつけるかというよりは、誰もが「しるし」をすぐに認識できてその意味を共有できることが何より重要だと私は思います。

当院では手術依頼された方の希望があればそれに従うようにしています。

さくら耳(耳のV字カット)のデザインは?

 「しるし」という役割を考える以上、パッと見てわかる大きさ・デザインを意識して私は施術しています。

大きすぎず小さすぎず「しるし」を確実に認識できる範囲でカットの形を決めています。

猫 さくら耳

↑理想的には大きすぎず小さすぎず誰もが認識できるさくら耳のデザインを目指しています。

たまに手術依頼された方から、

「なるべくカットを小さくしてください」

という希望をいただきますがパッと見てわからなければ意味がないのでわかる範囲で対応させていただいています。


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2020年05月07日